12月議会で25年後の将来改題対応を取り上げました

下記はそのあらずじです。

すべての問いかけは下記付表のワードに、また数字は「添付」と題したエクセルに記載しております。暇と我慢のできる方のみお読みください。

あらすじ

間1

総務省国立社会保障、・人口問題研究所の推定した、25年後、2045年の下松市の人口は、5394人減少するとなっている。この人口減と高齢化社会は、個人市民税の減少や生産力、消費力の低下、老人対策費の増大をもたらす。さらに、国の交付金に依存できない懸念や、待ったなしの災害対応への資金需要、さらに金利水準の上昇等の要素も加わり、大幅な資金不足をきたすことが予測される。

これを、増税や、国や県への依存、借金での穴埋め等の手段で補うことができるかは疑わしい。市は財務面の将来課題をどう捉えているか。

 

問2

その対応策として、

(1)市民の自治体依存意識を払拭して自助の意識をどう醸成していくか

(2)受益者負担の拡大ほか市民に痛みを認識してもらう施策に踏み込めるか 

(3)「あった方が良いが無くても済む」事業の実施を5年間凍結する等、当面の財務構造改善のための思い切った事業見直しができるか

(4)以上を含めて、当市の現在の財務状況と、将来負担増という行政課題を市民にどう知らしめていくのか

・・・以上4点を問いかけたい。

財政改革を突出して先行実施している兵庫県三田市の市長に訊いた。改革のイの一番は『市民と行政との役割分担の見直し』とのことであった。

下松市は現状、まだ他市に比べてマシな財政状況のなかで、腰をすえて、これまでの常識を超えて、市民の痛みをともなうことを覚悟して、改革に取り組んでいただきたい。

『現在と同じくらいの負担で現在と同じくらいの市民サービスを受けられる』・・・そのような下松市を、若い世代に残していかなければならない。当市の将来課題への対応を問う。

 

19・12・一般質問・25年後・ブログ                             添付

添付

まず・・・今回の要約です。
市民に誇りと自信をもたらし「シビックプライド」を醸成するために・・・
1.映画「ある町の高い煙突」の上映に関連して、当市の恩人「久原房之助」を取り上げることで、本市の知名度アップを図れないか。私が実施した下松市民173人に聞いたアンケートでは『久原房之助を知っている』と答えた割合は28.9%であった。これで良いのかという思いをもつ。そこで、日立市など関係都市と友好都市契約の締結を行い、久原房之助を「NHK大河ドラマ」に取り上げる企てができないか。       
2.2019年版「住みよさランク22位」をどう受け止めて、市民にどう知らしめていくのか 、                        ㊀前年度から8位のランクアップの要因をどう評価するか、       ㊁上位ランク、不良ランクの指標項目の実態をどう捉えているか     ㊂市民は住みよさを実感しているとうか・・・私のアンケートでは『住みよいいう実感がある』という回答が82%あった・・・これは絶対多数といえないか                               ㊃人口が増加していることと、住みよさが高評価されていることとの関連をどうみるか・・・というものであります。
なお、以下は私の思いをかけた全文です。時間と心の両方に余裕のある方のみ、お目通しください。

私の思い。

私が大事にしている、JR九州社長の指摘を紹介します。

地域を元気にするということの本質は何か。地域が賑わうとか経済力が増すというのは副次的なものであり、まずは地域の人たちが自分たちの地域に誇りと自信を持つことが原点。そうすれば観光客数増や新規移住という結果は必ずついてくる。

私は『自分たちの地域に誇りと自信をもつ、これが街づくりの原点である』というこの発想に我が意を得た思いでおります。

今回はそんな思いをベースに2つのテーマに触れたいと思います。

まず、「久原房之助翁」を取り上げます。

皆さま、新田次郎原作の映画「ある町の高い煙突」をご覧になりましたか。日立市にある銅山が、120mもの高い煙突を建てて、煙害の防止に成功したという、経営者と地域住民との熱意が胸を打つ、すがすがしいストーリーでありました。映画は見ごたえがありました。

そして、その主人公の一人が、日立鉱山の創業者社長、久原房之助であります。

この久原房之助翁が、現在の日立製作所の始祖であるとともに、大正、昭和の時代を象徴する実業家であり、転じて、戦中戦後の政界のリーダーの一人であったことは、知る人ぞ知るところであります。

一方、翁が我が下松市に、人口18万人の日本一の大鉄鋼所の建設を計画したこと、その計画が、折からのアメリカの鉄鋼規制に阻まれて断念せざるを得なかったこと、そこで、お詫びの意味も込めて下松工業高校の創立のために大金を提供したこと、また、買収した土地がその後、日立製作所の車両工場に進展したこと・・・これらも、知る人ぞ知るところであります。

山口県の誇りと思う作家「古川薫」が翁を主人公として書いた「惑星が行く」の理想工業都市の夢という個所を紹介します。ユートピア構想であります。

第一期事業は恋ヶ浜から海沿いに造船所を建設、第二期は全域に鉄工所を設ける。地域内に流れる川は横に鉄道を施設し、運河を掘り、4カ町村にわたって新市街を設け18万人を収容、これに上下水道、電車(チンチン電車のことでしょう)をはじめ、学校、娯楽場、劇場、公園などの設備を整える。これが発表されると、地元は興奮した。まず、大地主の矢島専平が買収に応じることを了承し、下松町議会はただちに議会を招集して工場設置を全会一致で容認した・・・以上、記述を要約しました。

私は、この大鉄鋼所計画が実現していたら、下松市はどんな街になっていただろうかと、未練がましい思いにふけりますが、それでも久原房之助という人物を下松市の大恩人と思っている一人であります。

まず、下松工業高校=下工に関して・・・以前、日銀下関支店長は『山口県の瀬戸内沿岸の大型コンビナート工場がここまで発展したことは、地元工業高校卒の優秀なエンジニアの存在を抜きにしては語れない』と県内の工業高校の質の高さに高い評価を与えていますが、この下工は宇部工業高校と並ぶ県内最古の工業高校としてその先兵になった100年間の歴史があります。下工OBが地域の発展に果たした役割はいかばかりか・・・はかり知れないと考えます。

一方、日立製作所笠戸工場であります。創立90年を迎え、グループ企業を含め一体何人の従業員が、そして何人の家族が、日立という会社が下松市に存在したことで、生活し、家を建て、子どもを学校に行かすことができたのか、また、グループ企業が、その従業員が90年間の間、当市にいくらの税金を納めたか、市政80年、日立という存在が下松市に果たした役割はいかばかりか・・・はかり知れないと考えます。

それなのに…であります。私の300人アンケートでは(別紙Aの最後7をご覧ください)、「久原房之助を知っている」と答えた市民は3割に満たないのです。名前も聞いたことがない割合が55%にもなるのです。皆様、この事実を容認できますか。

しかし、嬉しくなる話もございます。300人のアンケートで・・・スポーツ公園でランニングをしていた親子づれにアンケートをしました。親も中学生のお姉さんも久原房之助を知らなかったが、公集小学校の生徒が一人知っていると答えてくれました。お父さんも私もびっくりです。聞けば、学校で習ったので覚えていたとのこと。そこで、公集小学校の湯浅先生に聞きに行きました。玉川校長(現教育長)、末次教頭にも同席いただきました。市が主導する80周年記念の発表会における「街の幸福論」をテーマにした授業の中で   、長岡外史とともに久原房之助について街の歴史という側面で教えたということです。私は80周年事業が意義をもってきたとこの話に感激しました。          

ともかく・・・恩人久原房之助を知っている人がこんなに少ない、よく知られている長岡外史との差は、生まれた場所なのか銅像なのか・・・私は悲しい思いになりました。悲しい思いになりはしましたが…考え直します。翁の存在価値を知らしめることが、市民の誇りと自信、さらに「シビックプライド」に結び付くのではないか…そう考え直したのです。

映画「我が町の高い煙突」は「100年前の実話を描いた映画」という触れ込みにも関わらず、久原房之助は「木原吉之助」と変名になって登場しています。なぜ実名を出さない・・・私はがっくりしております。

そこで提案します。久原房之助翁を主人公にした「NHK大河ドラマ」実現への下松市あげての推進であります。

実はこの発想にいきついたのは滋賀県甲賀市の視察がヒントになりました。若い議員が地域起こしのために「甲賀忍者を大河ドラマに」と呼び掛けていたのであります。大河ドラマなら1年間久原房之助という名前が出続けて知らない人がいなくなります。また、おそらく下松市に触れる箇所は1年間で2日か3日の放送でありましょうが、それでも「下松をしたまつとは呼ばせない」という効果が期待できると考えます。翁を通じて、下松市民に誇りと自信を醸成できるというものです。

さらに、久原房之助という存在は、❶明治以降の殖産興業の歩み、❷そのなかで長州閥が果たした功罪、❸加えて銅、石炭を主体に国内鉱山の開発と衰退、さらに公害への対応、❹昭和初期からの、軍部主導の政治とその抵抗勢力、これら、近代史の歩みを、裏面というか、別の視点から学ぶということ示すことになります。甲賀忍者とは歴史に関わった重みが違います。

さて、それでは大河ドラマが取り上げられる可能性は・・・どうでしょう。難しいと思われる理由は山ほどありましょう。

下工卒でテレビ局に関わりが強く、おまけに娘さんがNHKに勤めているという方は、『久原房之助はひいき目にみても地味すぎる…いだてんの二の舞になる』と一笑に付されました。ただ、『福山雅治、岡田准一、菅田将暉が主役なら多少の目があるかもしれない』との慰めもいただきました。再来年の大河ドラマは渋沢栄一だそうで・・・主演は吉沢亮とかういう、いかにもというイケメン俳優です。先をこされた感があります。

松蔭神社の名誉宮司上田様に聞くと『松蔭神社ではこの7月12日、久原房之助生誕150年記念講演会を開催したところ。久原房之助が注目されるドラマができることは大歓迎であり協力したい。しかし、残念ながら萩市における知名度は維新の志士と比較すれば相当低い』とのことでした。

古川薫著「惑星が行く」のなかで、下松市にふれたページ数は390ページ中、僅か12ページであります。

大河ドラマ実現には相当なエネルギーが必要になるというものです。そこで地域創成事業の側面も加えてひとつだけ推進策の提案をしたいと思います。それは、久原房之助関連の街の友好都市化であります。対象は先ほどの日立市、生誕地の萩市、翁が最初に鉱山経営に関わった秋田県の小坂町、日本鉱業の精錬所がある旧佐賀関町・・・ほかにもあるかもしれません。これらと友好都市契約を結び、定期的にサミットを開く、小中学生が交流する、それぞれの市民が「久原房之助発見ツアー」を組んで他市を訪問する、ふるさと産品やふるさとイベントを自慢しあう・・・そのような無から有を呼ぶ交流ができないでしょうか。そのことが、大河ドラマ実現の推進力にならないでしょうか。

さらにいえば・・・日立市にも小坂町にも鉱山開発を知らしめる記念館があります。我が街にも、日立の車両工場の歴史を展示する資料館が欲しいと思いますが・・・どうにかなりませんか。

さらに、さらに厚かましくいえば・・・日立笠戸工場を日立下松工場に変更して欲しい旨日立に申し込んで欲しい。過去、合併前の下松町が同趣旨の要望を行ったという経緯もあります。

大河ドラマ、友好都市、展示館、さらに工場名称変更・・・いずれも簡単な話ではありません。しかし、久原房之助という存在が下松市にどう関わったか、ひとつの企業進出が当市にどのような恩恵をもたらしたか、また、山下工業所ほかの地域関連工場の技術がどのように進化していったのか・・・ものづくりの街に住む小中学生に学ばせる機会や仕組みを考えて欲しい、それが、郷土愛を醸成することに疑いがないと考えますが、いかがでしょうか。

 

次に、2019年版「住みよさランキング」を取り上げます。4点指摘します。なお、B表は発行元の東洋新報社に問い合わせて作成したものです。

❶今回前年度比8位ランクアップした要因に関して、・・・紙Bをご覧いただきたい。今回は対象指標が16項目から22項目に増加しました。新規の項目の中には、水道料金をはじめ当市が有利な項目が追加されています。それもランクアップの要因なのでありましょうが、追加された項目はそのいずれもが住みよさに直結する指標ばかりで、むしろ今回の対象指標の方が住みよさを正確に、適格に顕していると私は捉えていますが、行政としてはどう受け止めておられますか。

次に上位ランクをみてみます。快適度⑬の水道料金は(実際の順位は全国5番目であるが)、私のアンケートでも300人中82人が優れていると指摘しており、市民の認識も高いと受け止められます。                

もうひとつランク1位の転出人口比率に注目したいと思います。Bの❷年間社会増を見て欲しい。表面1位、実際は全国11位です。今回の対象は17年実績、ここでは616人でありますが、殊に転入者が多い年で、この順位も判りますし、これがランクアップに貢献したことは間違いありません。余分なことですが、18年は外国人が110人減少、これによって社会減23名となっていますので、来期のランクダウンも覚悟が必要 でしょう。ただ、19年は1~8月で228人の社会増の実績があるので、来年1期間だけは辛抱が必要になるということかもしれません。

また、③の20~30才女性人口0~4才児人口の42位、⑯の気候・・・温度や日照時間が全国102位はどちらも認識が薄く、ありがたい指標順位であると考えます。自然の立地条件に感謝したい。また、首都圏から遠く離れた、政府の支援が行き届かない、また、恵まれない経済環境の中での、今回のランクアップを、また22位という順位を、行政の皆様から、これまでの舵取りに自信をもって、市民に伝えて欲しいという思いを持ちますがいかがでしょうか。                  

❷それでも、812市区中、500番以下のワースト指標もあります。Bの②、老年一人当り介護施設定員数は777位で、ほぼ最下位ランクであります。ただし、これは、特別養護老人ホームと介護老人保健施設のみが対象になっており、昨年、健康福祉部長から、18年度からグループホーム18床、ケアーハウス80床を進めているとの答弁もいただいているところです。私が隣接市の知り合いの介護施設の事務長に問あわせたところ、『下松市も含め、待機者が多いといわれる他市町からの入所者はほとんどない。ニーズはショートステイが一番であり、特養は敬遠かち』という回答がありました。この順位がそのまま課題の重さに結び付きません。                     

二番目の不良ランクは④のこども医療費助成の651位であります。当市は高校までもという市もあるなかで、確かにこの面では流れに乗り遅れています。堀本議員の質問では、財務面とのバランスに触れておられましたし、市長はこの対応は全国同一歩調が望ましいと述べておられました 。ここでは医療費助成の是非を問いかけることはやめますが、ひとつだけ・・・早くから対応済の兵庫県三田市は、18年以降、上限400円の自己負担を徴収、32年からは所得制限付けではあるが、自己負担800円に増額するという話を聞きました。財政改善のために逆行した施策をとる市も現れています。他市以上に厚い助成をした市町が、その分多くの交付税を受け取っていることにいきどおりを覚えます。

三番目の不良ランクは、⑫の市民一人当りの歳出額・・・646位です。発行社に確認すると、これは歳出額からは、議会費、総務費、災害復旧費、公債費など、間接的な費用や特別な費用を除いた額だそうです。この項目が住みよさ指標のひとつになることも判らなくないが、市民に多くの金をつぎ込むほど、市民は豊かになるのだろうかと疑問を持ちます。この指標は財政健全化という観点が抜けていると思いますが、いかがでしょうか。

ほかに、ワースト4は、⑮の都市公園面積は571位。アンケートでも(Aの6)若い人から、子どものボール遊びができないとの不満足意見もありましたが、大多数ではありません。ワースト5番目は、㉑の持家世帯比率526位・・・これは、当市への若い人の転入の流れでどうしようもないと考えます。          

こうして下位ランクをみていても不良の内容が決定的で、ここからの脱出が難しいという項目はないように思います。もちろん、弱点は改善、克服することが、市民生活をより住みよくする・・・このことは論を待ちませんが、限りある歳入の中での選択と集中という観点で、これら不良ランク項目に今後どう対応すべきでありましょうか。

❸は『ランクは良くても市民にその実感がなければ意味がない』という聞きなれた指摘に関してであります。別紙、A、市民300人に聞いた住みよさアンケートの3をみていただきたい。住みよさ実感があるかという問いに対し、300人中246人、82%の方が実感があると答えております。NOの回答は17%弱にすぎません。世の中のこのようなアンケートにおいて、絶対多数と判断するのは何%以上からでありましょうか。ちなみに、内閣支持率で過去最高であったのは、田中角栄フィーバーの75%あったそうですが、今回のアンケート82%はこれを超えています。また、7月29日の日刊新周南掲載された周南市が実施した市民向けの住みよさアンケートによると、「住みやすいと、どちらかといえば住みやすい」の合計が73%・・・当市と9%の開きがあります。下松市民は住みよさの実感をもっている、そう判断しても良いと思うがいかがでしょうか。

❹として「人口が増えてかつ住みよさの評価が高い」ことにどのような意義があるかという観点であります。

別紙Bの❸では、住みよさランキング上位で、ある程度人口が増えているのは、合志市や野々市という大都市隣接市を除けば、誠に希少なものであります。一方、ランキングが22位以内であっても、年間1%以上減少している市も、黒部市ほか10市あります。当市で1%といえば年間570人の人口減ということ ただ事ではありませ、対応を迫られます。人口が増えなくては住みよさの価値がなくなると言っては言い過ぎでありましょうか。

Bの❹はデーターパック指標のひとつでありますが、ここ5年、当市の人口が増え続け、一方他の地方都市の過疎化が進展したことにより、順位が極めて着実にアップしていることが判りす。現在も、南花岡や天王台に大規模開発で100戸予定、瑞穂のマンションは来年2月64戸、武田薬品の工場移転の移入も期待できそうであります。今後の人口増、それが住みよさと連動することを期待します。            

当市では1993年から18年までの25年間、約63千人の転入者がありました。8月末時点で5年前の比較をすれば、人口は943人、世帯は1454軒増加しています。学校や保育園の受け入れ体制、上下水道、道路等のインフラ整備、災害対策や交通や犯罪の事件防止、転入者の旧来住民との間の利害調整・・・現時点で、当市に人口が増えるなかで、いびつなほころびが顕在化していない、安全でかつ安心な住みよい街ができている・・・そのような行政の果たした役割は市民に正当な評価を受けてきたのでしょうか。

ともかく、人口が増えてかつ住みよいという現在の当市の状況を、どう受け止めたら良いのでしょうか。

アンケートした市民の300人の方のお一人から話を興味深く聞きました。『何度か下松市はすみよさランキングが高いと耳にするなかで、住みよさに関連する事象を注目するようになってきた。そうするうちに、実感として下松市は住みやすいと思うようになってきた』そう言われていました。

Aの2のとおり、住みよさランキングが全国有数であると知っているかの問いに、YESと答えた割合は91%と絶対多数といえるものでありました。

こうして、行政から市民に当市の優れた点、自慢できる点を、ひるまずに知らしめることこそ、市民に誇りと自信を植え付けるものと考えます。

私は今回ふたつのテーマを取り上げましたが、住みよさランクも、順位の上下には大して興味があるわけではありません。当市の各部門のデーターが、全国レベルの中でどのような位置を占めるのか、殊に当市が優れている項目を市民に認識してもらう、そして知らしめることで市民に誇りと自信を与える・・・このことこそ、住みよさランキングに求めるものではないかと考えます。

同様、久原房之助翁を主人公にした大河ドラマがそう簡単に実現できるとは思っていません。しかし、大河ドラマ実現の推進や、関係友好都市を探る過程で、市民に、久原房之助の価値を知らしめる、そして、市民が我が町の歴史を知る・・・このことで我が町の存在価値を認識する、それが重要なポイントだと思います。

そのための機会…この質問もそうですが、そのための機会を行政の方に様々に企てていただきたいというのが、本音であります。

今年は、倉吉市や四万十市が上位に位置し、『中四国一に住みよい街くだまつ』がキャッチコピーに使えません。そこで、いささか口がすべるという感がありますが、『住みよさを実感できる街くだまつ』というフレーズはどうでしょうか。

 

以上・・・ここまでのおつきあいありがとうございました。ここまでおつきあいいただいた希少な皆様のご意見を拝聴したいと思います。

 

阿武 一治 拝

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

6月議会で「市政100年の大計」をテーマに質問しました

一般質問・19・6・最終 添付図

❶農業の100年の大計 ❷財政の100年の大計を質問しました。別紙に全文を載せていますが、文章が長すぎるという批判があるので、下記にエキスを記載しています。できれば別紙を読んでください。面白いですよ。

❶下松市は別添A表に示すとおり、農業振興策が他市に比べて貧弱である。選択と集中も行政の重要なスタンスであるから、当市の農業放棄市のような取り組みも良いかもしれないが、①食料安保という側面で下松市はその役割を放棄しても良いのか、②IT導入等で、農業は今後目を見張る進化をするかもしれない。食は基幹産業である。投資惜しんで将来後悔することはないか、③農業は働きたい年配者や他所からの転入促進を含めて雇用の創出が期待できる、④耕作放棄地の景観、環境の問題は増々深刻になるであろ・・・これらを考えていく中で、毎年農業振興費を現在より1億円増額するというような大胆な政策もないことはない。農政の長期ビジョンを問う。

❷下松市の財政が財源不足に陥った。当市の財政状況は人件費の圧縮をはじめ、県内トップランナーに位置づけられる健全度をもつと評価されてきた。これまで5次に亘って行財政改革も行ってきた。そんな下松市でも危機的状況に陥ったのは、国の懐具合の影響を受けたからであって、構造的な問題であると思う。そのような中で、従来の対応策を繰り返しても成果はでない、稼ぐ、省くの企業論理に基づく意識改革こそ財政100年の大計と思うがどうか。

 

 

柳井振興について考えてみました

前置き

柳井市の振興に関してデーター(添付)に基づき「深考」してみました。市会議員としての視点ではなく、経営アドバイザー的観点と受け止めていただきたいと思います。なお、このような発想に至る過程で、このまちの片山社長、ダイワハウスの蕪竹支店長の貴重な助言があったことに感謝を申し上げます。

本文

別紙データーのとおり、柳井市の特徴は「昼間人口」が県内一、商都の昔から周辺から人が集まる街であるという点。殊に、市内高校に通う他市町の生徒数比率は群を抜いて県内一(C-③)。この卒業生を地元につなぎとめる手段はないかということで、㊀下松市にできる「歯科衛生士専門学校」への進学勧誘、㊁大規模農業法人による雇用機会拡大、それとともに、の『サイクリングの街』の推進による雇用創造を取り上げたい。

◎『サイクリングの街』の発想に至る柳井市固有の強みは何か

❶観光客数は現在県内ワースト2(A-⑯)であるが、早晩、様々な企画を実施している下松市に抜かれて最下位になると(私は)予測する       ❷観光地がないことはないが、商都の街並みも、植物公園も、月性の歴史遺物も、新庄のマリンパークも絶対的な魅力を持つ施設とはいえまい    ❸市内には高速道路も新幹線も通っていない              というような弱点を逆に強みとする視点にたつと・・・

❶最下位になれば「このままで良いのか」という気運、危機意識が市内に湧き上がるのは必定                               ❷観光地といえるものはいずれも中途半端であるが(失礼)、他所にはない「菓子の樹」も含め、半径10キロ以内にコンパクトにまとまって位置しており、高低差がほとんどない。また、それらを結ぶ道は、国道利用の割合が少ない                               ❸不便を売りにする→スローライフの対象にならないか         ❹そしてそれらをつなぐ当市の他市に誇れる一級品は『美ユーロード』、これは絶景。これらの観光施設と「美ユーロード」をつなぐとすれば     ❺さらに、柳井市は県内一の「日照時間」を誇る街である      ・・・以上から→『サイクリングの街』という発想に至った。 

◎『スルーライフサイクリング事業』のあらすじ

❻市(あるいは商工会議所)が1000台の自転車を用意して市内乗り捨て自由に開放する                           ❼サイクリングの仕様の中に『ポタリング』がある。無理のないお気軽自転車散歩…これを志向。自転車も高度なものは不要。本格的なサイクリング愛好者は自前の車で大島や平生や上関の方面まで足を延ばせば良いというスタンス                                ❽昼間は該当道路をサイクリング車優先にする。殊に美ユーロードは片側一車線をサイクリングロードとして開放するという市をあげた思い切った対応を行う                               ❾柳井市まではなるべくJRを利用して欲しいと勧める。そこで、JRと提携するような対応(カープ切符のような)をとることも可能になる                  ➓美ユーロードサイドにはシャレたレストラン、あるはホテルを作って欲しい。菓子の樹までの川べりをサイクリングロードにするとまでいったら金がかかりすぎるか                           ⓫集客は広島から山口まで・・・(人が集まる街柳井の昔を想起させる)

◎そのなかでも当市でなくてはという集客対象を3点

⓬隣接する岩国市から米軍キャンプの家族の誘致。モーターボートで乗り付けてマリンパークでキャンプ、そしてとサイクリング。アメリカ人のワイルド魂を刺激しないか                         ⓭また、広島市内に住む毎日体を動かしたいと思っている年配夫婦。1時間半の各駅停車のゆったり旅のあと柳井駅下車、植物園からアデリーの坂を降りて菓子の樹でお菓子を食べて、古い街並みに。それから美ユーロードのホテルに泊まり、翌朝は琴石山登山。月性の遺産を経て柳井港からJR乗車し帰宅する・・・まさにスルーライフではないか               ⓮もうひとつ当市の強みを忘れていた。松山や今治市の家族連れを招く。柳井港から自転車に乗る。日常でない船旅、日常でないサイクリング    

◎何ができるか、何が難しいか

これなら賑わいが生まれる。繁盛するのは自転車屋さんだけではあるまい。食事、飲料、宿泊・・・ともかく、サイクリングの自転車が増えるとそれだけで活気つく。中途半端な内容と散らばった観光地がサイクリングを通じてむしろ別の価値を生じる。もうひとつ、当市にはこの街が培ってきた伝統的な“商売人らしい商売人”がたくさんいる。これらの智恵を集約して欲しいと強く望む。

 

できない理由はたくさんでてきましょう。特にサイクリングでなくても良いのです。これら柳井の街の強みと弱みをもう一度拾い上げてこれを生かそうという発想が必要ではないでしょうか。                        ついでながら・・・『アデリーの坂』、『菓子の樹の川』、『カワノストリート』、『いもりリバーサイドロード』、『中電マリンパーク』・・・市から命名権を買って欲しいと思うがどうでしょうか。

 

 

 

2月の質問・・・シビックプライド=住み続けたいをテーマにしました

添付表

今回は「住み続けたい」をテーマにし知恵を絞りましたが、途中から下松市の半端ない転入率に気づき、下松市の誇り=自慢話を市民に知らしめたいという方向になりました。文章もともかく、添付したデーターをお読みください。ただ、下松市以外に在住の方は面白くないかもしれません。

 

12月には、外向きのシティプロモーション、つまり他所に居住している人に向って、①買いたい、②訪れたい、③交流したい,④住みたいと進化していく方策について質問させていただいた。今回は内向きのシティプロモーション、つまり、現在下松市に住んでいる市民に⑤「いつまでも住み続けたい」と思っていただける施策に関して質問させていただく。

私は昨年末帰省した若い下松市出身者から『下松は相変わらずでしょうね』という言葉を耳にした。相変わらず・・・きっとその方の目からみれば下松市には、都会的なシャレて洗練された風土はない、よく言われる美術館も音楽堂もない、多くの若者は高校を出たらこの地を離れる、古くからの老人が居座っている・・・そんな街に映っているのであろう。

下松市がパーフェクトな街であるわけではない。足らない要素もたくさんある。しかし「相変わらずでしょうね」と見下された評価を受けることは看過できない。

私は、当市は国の政策が及びにくい地方都市としては、おだやかで温かく、活力に満ちた、誇りあふれる街であると自信をもって発信したい・・・とそう考える。  よく言われる「住みよさ中四国一」の実感がないという市民層に、すばらしい街だと実感してもらいたい・・・そう考える。                  そのための対応策を行政にとってもらいたい・・・そのことが、内向きのシティプロモーション=シビックプライド醸成に必要な要素だと訴えたい。

当市が住み続けても良い、他市町に比べたら圧倒的に優位な街であることを、私なりに立証したい。                             添付したA表は県内13市においてランキング可能な対象を指標内容が重複しないように生活関連38と財務関連32、計70項目ほど集めたもの。恣意的で絶対順位ではないことをお断りしておく。                     しかし、これをみると、                           ❶ランク3位までの合計は43項目で70項目は中60%を超える。また、11~13位のワースト3の数はわずかに9項目である               ❷平均順位は4.3位で2位ランクの防府市との間に1.4位の大差がある   ❸ランク1位の数も24項目と他市との差は歴然としている          と県内他市比較では当市は一人勝ち状況にあるとみた。こんな街はほかにはない。                                   さらに、これをみていると、                                 ㊀市民はこのような優位のデーターを、この当市のすぐれた住環境を、どれだけ認知しているのか、㊁別のことばでいえば、市は市民にどう知らしめようとしてきたのか、㊂加えていえば、市民の誇り、シビックプライド醸成の努力はどう展開されてきたのか・・・を問いかけたいという思いにかられる。

一方、不良順位で取り上げたいのは、最近時の市議会議員選挙の投票率である。 14年46.5%、18年42.5%はいずれも県内ダントツの最下位。この数字は、市民の行政に対する愛着度合いに疑問をもってしまう低率であるといえるではないか。私は、この投票率の低さに注目し、ここに当市が対応すべき課題が内在していると考えた。

投票率の低い要因を様々考えるなかで、市外からの移住者が多いという事実に行き当たる。                                 B表7「くだまつし統計書」でこの25年間の人口移動をみると、転入者の合計はなんと63千人にのぼる。この中には、Uターンした方も、転入したがその後に再び転出した方もあろう。しかし、この25年間で63千人の転入者があったという数字は下松市の現人口57千人からみて半端ではない。                         加えて、B表5、これは、15~17年の3年間の転入者数を人口で割った数字で転入率と表示しているが、下松市が学生の集まる山口市や、航空自衛隊新人隊員がまとまって着任する防府市など特殊要因がある街を含めても、山口県内一位なのである。                                      では、一体市民に占める他市町生まれの人口構成比はどれくらいか。市民アンケートなどを参考にすると、6割以上が他市町生まれの転入者ではないかと推定する。                               転入者の多さは何に結びつくか。先の投票率だけでなく市政に様々な影響を及ぼしていることは間違いがない。

まず、転入者の比率の高さが影響するのは自治体への加入率ではないか。当市の加入率は80%を切っている。私は、この転入率の高さが、自治会加入世帯率の低率を、さらに投票率の低率を呼び、結果として、すべてではないにしても、市民のシビックプライドの弱さや行政離れに、何らかの影響を及ぼしているのではないかとの危惧をいだく。すべてではないにしてもである。              市の発信や施策の浸透などは、転入者の存在を意識し、これら市外出身者に寄り添う形の努力をしないと、浸透していかないことにならないか。

そこで、転入者に満足を得られる、さらに望めば「住み続けたい」と思わせるような仕組みを考えてみた。5件提案する。

1は潮騒を通じて当市の強みを強調すること。                市報「潮騒」にわが市の自慢話しのページを毎月1ページ作って欲しい。先ほど申し上げた70の項目・・・殊に、1位から3位の項目について、なぜこんな結果になるか、そのストロングポイントを判りやすく説明して欲しい。市民に「知らしめる」努力を行うことでシビックプライドを醸成して欲しいということ。

2は市報の全戸配布。                           こうして強みを判りやすく説明するページを作っても、市報がいき渡らなくて絵に描いた餅。むしろ自治会に加入していない、つまり市報を目にしない市民にこそ読んでいただきたい内容・・・どうするか。そこで市報の全戸配布を検討したらどうか。費用は→郵便局に聞けば一戸30円×26000戸×12回≒年間900万円程度の負担になる。

3は行政から若い世代への接近の手段に関して。               転入者を含めた若い世代の中で、ボランティア、自治会活動、スポーツ団体や趣味のサークル・・・そんな会に無縁である方は多い。地域活動に参加してれば、大なり小なり行政に接触する機会があり、市政に関心もでてくるはず。そこで、大多数の若い世帯が参加できるサークルは何か考えてみた。子ども会、スポーツ少年団等を含めた父母会ではないか。この小学校から中学校の9年間に、ほとんどの親が参加する父母会を、単に子どもの教育環境充実だけを追求するサークルでなく、行政との接点つくりの要素が加えられないか。行政が父母会に積極的に接点をもって、市政の現状の説明や、市民活動参加への誘いを行うための仕組みつくりを作って欲しいと思う。

4は転入者への実のあるアプローチ。                        転入者は毎年2500人前後。1000世帯くらい、この中には、純粋に初めて下松市で暮らすという方が大半になろう。知らない街での生活が始まるのである、聞きたいこと、確かめたいことはたくさんあると思われる。そんな転入者を一同に集めて「ようこそ下松市へ…下松市に住み続ける会」を開催してはどうか。    窓口での転入手続き時に『こんな会を開催するので集まって欲しい。福祉や学校の仕組みなどに関して、事前に聞きたいことを用意して参加して欲しい』とパンフを渡しておく。1週間に一度程度の開催でどうか。その時点で下松新参者としての悩みをまとまって聞くと同時に、行政側も自治会加入を勧めるほか、行政から望むこと、これだけは知っていて欲しいこと・・・そんなことを説明する場とする。そんな会が設けられないか。

5は様々な項目に県内一をめざす市民運動。                 日本一を目指すと宣言したいが、このような地方都市では日本一は現実的でない。環境が似通った山口県内で一番を目指すことで十分。無理でない範囲で、市の数字を少しでもあげようという取り組みを市民運動として行う。          ここでは、現在の不良数字の改善率に的をしぼる→目標値を示して市民運動をする→そして、その目標への進捗度合いの数値を毎月市報に載せて市民に示す。   たとえばということで私が望むこと・・・住居表示実施率を県内一に、さきほどの選挙の投票率や自治会加入率の挽回率、ふるさと納税の伸び率、ごみ分別適正率の向上・・・これらの県内一をめざすのはどうか。こんな数字をあげていけば、住みよさがついてくることは確実と思う。

以上、市民にシビックプライドを醸成できる、「住みよさ」を実感できる、そして「住み続けたい」と思ってもらえる施策を主に広報的な手法を思いつくままあげてきた。

もちろん、これに限るわけではない。知恵をしぼれば様々な対応策がでてくると思う。次期計画の中で無理のない範囲で市民に「住み続けたい」という施策を発信して欲しいと思うが市長はどう思われるか。

 

・・・というものです。                          この5つの提案のひとつくらいは取り上げて欲しいなあと思いながら・・・。

 

ふるさと応援団の募集に関してお願い

下松市では11月末に「ふるさとサポーター」制度をスタートしました。    内容は、市外に住む方々にふるさと納税、ふるさと産品購入、イベント参加等を通じて、下松市の活性化に協力いただきたいということです。
下松市を交流という視点で観てみると、観光資源や農業産品に恵まれているとはいえず、観光客数が県下13市で最下位、ふるさと納税は全国の市町で最低クラスという状況にあります。この、弱点の克服のために、市外に住む下松に縁のある方々に応援団として力添えいただきたいのです。
詳細は下松市のホームぺージから市政情報→ふるさとサポーターへ進んでご確認ください。なお、今後の接点はネット通信のみと考えてください。
下松市は来年市制80周年を迎えます。記念映画の県外上映や、神戸発、下松港寄港のクルーズ船計画もあります。サポーターのたくさんの方に映画を観ていただきたい、クルーズ船に乗って欲しい、そして下松市を盛り上げていただきたい・・・そう願っております。応援団組織が活性化するには数のパワーが必要になります。私は会員数2万人を期待しています。
ぜひ、皆さんに募集活動に協力いただきたい…子どもさん、ご兄弟、おじさん、おばさん、甥ごさんに姪ごさん、そして同級生…たくさんの方にお声がけをお願いします。
ご不審があれば、市の地域政策係か私にご連絡ください。           あなた様のご助力におすがりいたします。
ご意見をいただけませんか。《電話:090-7372-7785・ブログ:nnostyle.info》
 
※私は、将来本制度を都会に住む下松人との間で、①親の見回り、②遺品のかたづけ、整理、③空き家の売却、管理、④墓の管理、墓じまい、さらには、⑤婚活の仲人、⓺就職の斡旋、⑦Uターンのための不動産や空きマンションの紹介等々を仲介する組織に発展できればと思っています。努力します。12月の質問ブログをご一読ください。

 

※参考までに                              ・私は都会に住む下松人に家族を伴って故郷のイベントに参加して欲しい、出張の帰りに親を訪ねる機会を増やして欲しい・・・そう思っています。親が生きていようといまいと。
さだまさし歌 「帰郷」   『疲れた時見る夢は故郷の夢 家に着いて扉を開けてそこで目が覚める 幼い頃庭で遊んだ犬の夢も見る 若い頃の父と母にとても会いたい 今もあの海は青く澄んでいるか オリーブ色の風は今も吹いているか あの橋を渡って故郷へ帰ろう・・・』
山上路夫作詞 「潮騒と星のまち」 (市政50周年記念歌)   『幼い頃か  ら瀬戸内の海 ながめて育ったあなたならば 遠くの町でも日ぐれ時など 想いだすでしょうふるさとを さざなみ白く緑かがやき 夜空にひろがる星の唄 潮騒の町はあなたを待つの 星降る町はあなたを呼ぶの 

12月議会でシティプロモーションにふるさと応援団をからめて質問しました

今回はいつもより短めですから、ぜひ読んでください。
まず、シティプロモーションとは何かということから。            シティプロモーションの目的は、①は買いたい、②は訪れたい、③は交流したい、④は移住したい、そして最終的には、⑤住み続けたいと進化することにあると言うが、今回は市長が常に強調されている交流人口を増やす、つまり他市の住民にどう下松市に関わってもらうかということに焦点を当てて質問したい。
そこで、外向きのシティプロモーションとは何か。他人の知恵を総合すると『我が街の強みを生かし交流人口を増やす活動』と定義できる。
当市の強いみを交流という観点にしぼって考えてみたい。           当市の強みは、別紙のとおり  (添付)①最近の他市からの転入者が親の代から下松市に住む人口を上回る勢いであること、②職場通勤や学校通学に関して他市との往き来が県内一高いこと、③周辺市町から当市に買い物に集まって来ている率が全国トップクラスであること・・・人口移動における、職場や学校における、買い物客における、交流度の高さこそ、シティプロモーション視点でみた当市の強みと考える。この交流という側面の他市にない圧倒的な優位性が、逆に緩みになって次にあげる弱点への対応が遅れがちになっていないかとの思いを持つ。
次に、当市のシティプロモーションがらみの弱点を3点。            まず立地。当市は「通り過ぎる街」であって、人が集まってくるようなターミナル的優位性をはじめから持ち合わせていない。                 ふたつは、観光資源が乏しい点。観光資源の貧弱さは、別紙④表のとおり、観光旅行客が県内で最低であることが証明している。                3つめは圧倒的な産品がないということ。
そこで、私は、以上の弱点をカバーする対応策として、2万人規模のふるさと応援団を提案してきまた。ところが、今回『ふるさとサポーター』制度が発足した。提案当初から、「応援団の活動そのものには魅力を感じるが、行政が対応するには抵抗がある。民間主導で設立することを期待したい」とのスタンスであったものが、今回、市長のリードで制度として発信されたことに敬意を表したい。
私は、このふるさとサポーター制度が効果をあげるために、2つの私案を申し上げたい。
ひとつは「お願い受け賜わり窓口・仮称おつなぎ処」を設置してサポーターからのニーズの仲立ちをするという案。                         サポーターの以下のニーズ=いつか対応しないといけないとは思いながらも、一日伸ばしになっているふるさとを離れた下松関係人の悩み・・・①親の見守り、②遺品の片づけ、整理、③空き家の管理、売却、④先祖墓の管理、墓じまい、⑤休耕田や不動産の管理、賃貸、売却、⓺Uターン、就職、⑦婚活・・・これらを「おつなぎ処」が仲介する。このの仲介業務が機能してくれば、紹介先の市内の業者に商売機会が生まれる。サポーターシステムが“無から有を呼び起こす”ことになる。 まさにシティプロモーションと考える。
ふたつめは会員数を増やすという観点。このサポーターシステムの活性化には、数のパワーが必要。私は最低2万人と主張している。               それでは、どうして会員増加を図るかで3点。                まず、都会に子や孫を持つご両親に「あなたのこどもさんに会員になっていただくよう勧誘してくださいませんか」と頼るということ。さだまさし歌、「望郷」の歌詞には『疲れた時見る夢はふるさとの夢 家に着いて扉を開けてそこで目が覚める 若い頃の父と母にとても会いたい 今もあの海は青く澄んでいるか』とある。都会に住む下松人のノスタルジアの一番は、年老いた両親の存在であろう。この応援団に参加することで、これまでにない親子の接点機会が生まれる、また、イベントに参加するために帰省機会が生まれる・・・そんな展開になればと期待できる。
ふたつめは、同窓会や県人会の組織に募集をお願いすること。これは、下松市出身者で東京在住のある方の実話を話させていただく。              この方は議場におられるかたの姪御さん、私がこんなサポーター制度ができましたと連絡したら、まず、自ら会員に加入された。次に、櫛ケ浜出身者が経営しておられる山口県の縁者が集まる居酒屋に、募集要項を持参して勧誘を依頼された。さらに、同窓会や県人会、郷土出身者の店などへの拡販を約束された。こんなふるさと大好き人間がいらっしゃる・・・ありがたい限り。              ふるさとサポーター制度を手早く拡販するには、このようなキーパーソンにお願いして組織力に頼る組み立ても必要になろう。
3つめは何より市民の方々への地道な勧誘のお願い。皆様、おひとり、お一人の力の結集をよろしくお願いしたい。
シティプロモーションの充実のために、交流人口を増やすために、ふるさとサポーター制度は強い下支えになる。折角作った仕組みである。今後の市の総力をあげた推進に期待したい。
 
※以上に加え、交流人口増のために、別途面白い提案をしています。大真面目です。ぜひ、ご一読ください。
人口58千人の福生(ふっさ)市に視察で行ってきた。皆様、どこにあるかご存知だったか。私は職員の方に「いただいた地図には玉川上水とあったが、たくさんの方が訪れるでしょうね」と乏しい知識ながらも問いかけた。その職員は、「太宰治が入水自殺をした場所はずっと下流です」と残念そうに答えられた。市内案内をみても私が知っている観光地はなかった。観光資源がない、市の名前を誰も正しく読んでくれない、どこにあるか誰も知らない・・・福生市はそんな「ナイナイナイの3ナイ都市」なのである。
福生市の他にも、姶良(あいら)市、行方(なめかた)市、匝瑳(そうさ)市、宍粟(しそう)市、狛江(こまえ)市、宇城(うき)市、八街(やちまた)市、寒河江(さがえ)市・・・皆様はこれらの市の漢字が浮かんでくるか、皆様はこれらの市が何県のどこらあたりにあると知っておられるか。                 そして、都市データーパックを観てみても、当市を含めたこれらの9市はそろいもそろって他市に優る観光地を持たない。しかし、イベントの欄を見ていると観光資源がない分熱心。
そこで提案。これらの市と友好都市契約を結び、たとえば、①半年に1回でもそれぞれの市に集合して「ナイナイナイの3ナイサミット」を開催する、②は各市の得意な祭り(当市ではきつねの嫁入りか)に招待して交流する、③ネットで毎年「知られていない街」アンケートを実施して、“知られない度”を競う・・・。        下松市を正しく読んでもらいたいとの思いからの逆手発想だが、これならマスコミも注目してくれよう。                                 ともかく、様々なシティプロモーション手法をもって、八戸、指宿、箕面、橿原、苫小牧のように、読みにくいが読んでもらえる、判ってもらえる、訪ねてもらえる、そんな街にしたいとの熱い、強い思いを持つ。       

9月議会で「省く」をテーマに質問しました。

参照ブログ資料
今回は、現在下松市が取り組んでいる「第4次下松市行財政改革推進計画」を取り上げ「行政が省く」ことをテーマで質問しました。
当市の現状を市民に「知らしめる(もちろん支配者目線でなく、知っていただくという視線)でふたつのデーターからアプローチしました。          
まず「地方自治体公会計制度」。                      各市が総務省の統一基準で発表している財務書類をみると、各自治体の将来世代の負担という側面での厳しさが浮きぼりになり暗い気分になります。
以下4点は企業会計と比較しながらの私なりの解釈です・・・(私の見方に反論があればお知らせください)。
㊀企業は廃業する時点で資産を売却して資金化することが可能。しかし、行政組織は永遠で、廃業も縮小もできない。事業用資産、市庁舎や公民館や道路は売れない資産である。売却可能資産も多少はあろうが、当市の公共資産630億円は、(別紙資料A-1を参照ください)ほぼ資金化することができないものであろう
㋥企業会計では資産購入後の値上がりで含み益が生じる。行政においても大昔から持っている土地には簿価1円というものも多く、含み価値は相当なものであろう。しかし、その土地が売却できない資産である限りどうしようもない。含み益を手にすることはできないのである
㊂さらに、公共資産は老朽化すれば再構築を迫られる。たとえば、学校統合により校舎の土地建物を民間に売却できた、施設運営が国や県に移行した…そのような希なケースを除けば、必ず再構築の資金が必要になる。当市の16年度末の償却資産累計額751億円であるが、この751億円は将来必ず必要になる資金の塊ということになる。しかし、表面上は隠れている。よって、現在の負債額230億円にこの751億円を加えると1000億円近い金額が将来世代の負担になるという恐ろしいことになる
㊃また、公共資産に換価価値も含み価値もないということからして、純資産は大雑把に…『投資+流動資産-負債額』という計算になって、16年度では純資産と呼べるものは、表面+485億円であっても、実態は145億円の債務超過状況にあるといえないか
以上、将来負担という側面でも、純資産という側面でも、この貸借対照表は、数字そのものは正確であっても、実態という観点では大幅な劣後があると私は受け止めます。                                  当市の場合、純資産が負債の2倍あるし(A-2-㋥)、資産の老朽化率も高くなく(A-2-㊂)、『負債+減価償却累計額』の約1000億円も税収の10倍程度と、財務バランスは全国平均以上のレベルでありましょうが、将来世代の負担という観点でみると、資産の再構築負担に関しても、純資産の実態に関してもむしろ危機的な意識をもつのです。
一方、東洋新報社発行の都市データーパック中の「住みよさランキング」においては、今回も近隣市町を圧倒する価値ある30位を堅持しています(B-19)。 また、ランキング順位項目を含めてこの都市データーパックが並べた70余りの指標のワースト8をみてみると(B-18)、①自覚のないもの=折り合いがついているといえるもの、②むしろ順位が低い方が今後の展開が楽なもの、③確かに前年度は落ち込んだが17年度決算では既に回復してきているものばかりであります。極端にいうと・・・当市には悪いものは何もない、すべての指標順位が全国の平均以上にあるありがたい市だと位置づけられないでしょうか。
なお、「人口一人当り製造品出荷額(B-16)」が全国1位にランクされています。全国1位という順位はどれだけ貴重か…さすが“モノづくりの街”を標榜しているだけのことはありますね。      
ともかく、この都市データーパックの様々な指標順位をみると、政府の政策が行き届いていない西国の都市の中では、当市に飛びぬけて高い住環境が認められると結論づけられませんか。
以上、公会計と住みよさランキングを説得材料にして、この当市の厳しさとありがたさを市民に知っていただく、そのことで、市民に「次の世代にツケを残さないための我慢」を求める・・・そんな施策を実行してはどうでしょうか。
 
さて、当市のこれまで4次の行財政改革は歳出圧縮累計14億円と高い実績をみせています。これを将来世代までの30年間積み重ねると、400億円のなかったかもしれないカネ生み出したことになります。もちろん、こんな単純なことにはなりませんが、人件費の圧縮をはじめ当市の他市を凌駕する真摯で健気な対応に拍手を送りたいと思います。
しかし、まだまだ観点を変えれば様々な合理化策があるはず。私が提案した案を列挙します。
①税徴収に口座振替の推進→納付書確認の管理コスト減少、②行政に関わる発行物の50%メドのスリム化、③街路樹の撤廃と自転車専用レーンの設置、④大字表示撤廃と住居表示変更の推進(A-12)、⑤選挙看板設置数の圧縮(Aー11)、⑥周辺市との協調→共同システムを活用したレセプトの三市共通化…等々。
併せて、当市の財政において唯一の弱点ともいえる(A-2-㊃、㊄、A-3)市が自らの資産を活用して収入増をはかるという観点に対して、「稼ぎ方改革推進計画」を策定して、行政をあげて知恵をしぼって対応して欲しいと思うがどうでしょうか。
 
以上、上記②のとおり「市の発行物を現在のボリュームの50%」を合言葉にスリム化したらどうかと提案した手前・・・今回のブログは通常の半分の長さになりました。自分のスタイルを貫くという強がりをやめて、捨てる意識をもてば…やればできるのですね。

6月議会の報告と・・・選挙の総括を少し

「ひとの噂も七十五日」と言います。4月の選挙以降、ひげも剃らず、“仙人”のような生活をしておりましたが、昨日も地区の行事で久しぶりに逢う知人に「みっともなかったね」と投げかけられて傷心度が深まりました。

選挙は結局“どぶ板”であったなと今頃になって気づくお粗末さ・・・ご支援いただいた皆様にあわせる顔がない・・・また仙人に舞い戻ろうと思っております。 が、それでも・・・私は今回有権者からいただいた4年間を、以下のとおり稼ぐ=賑わいの創設と、もうひとつ省く、この2点にこだわってまいりたいと思います。そしてその成果を実現することで、今の若者、子どもたちの将来負担をいくらかで圧縮できるよう知恵をしぼりたいと決意しております。今後もおつきあいをよろしくお願いします。

さて、6月議会の報告です。今回からいくらか短文にします。自分勝手のスタイルが通用しないことの悟りからでありますが・・・こだわりはこだわりですから。

 

6月議会の質問。

私は行政の役割を「稼ぐ、省く、守る、防ぐ」の4つに分類している。その中の守る、防ぐという側面=行政には安心安全の追求が最重要であろうが、夢や将来のビジョンを語ることも必要であろう。そのための「稼ぐ」であり「省く」である。

これまで「行政が自ら稼ぐ」という発想は、どこかの自治体に先進事例があっても「突飛な対応をするなあ」「行政にはなじまない手法だな」と異端視扱いされてこなかったか。たとえば、行政の資産に命名権を付与することや看板を設置することは、ほんの一昔前まで非常識と相手にされていなかったのではないか。ちなみに、当市は命名権付与の事例はゼロであるし、手数料ほかの経常外収入は県内他市と比較すれば相当貧弱であるということは共通の認識であろう。          この「稼ぐ」、別のことばで言えば「賑わいを生む」こと、市長は「交流人口を増やす」と表現されている。これらは皆同趣旨だと考えている。

そこで、今回は大きく2テーマを。まず、友好都市に関して。

市ではよく言われる「下松をシタマツとは呼ばせない」という努力が積み重ねられてきた。大阪以東で最も“クダマツ”と呼ぶ市民比率が高い街はどこか。私は、釜石市だと思う。なぜか・・・震災を契機に人事交流が毎年継続されてきたからであろう。釜石市と友好都市の契約を結んでいるわけではない。しかし、両市におけるお互いの位置づけは大きい。否、今後大きくできる要素がある、可能性がある。そう思われないか。知恵をしぼると、釜石市同様有効な、言い換えれば『無からたくさんの有を呼びそうな』友好都市の対象はたくさんでてくる。

私の友好都市の例示をする。例示することで求める形が見えてくると思う。まず、①日立市との交流に関して。日立製作所笠戸工場に勤務経験がある下松関係人=ふるさと応援団に参加いただけそうな社員やOBの方が日立市に何人かおられるのではないか。同市には久原房之助の偉業を顕彰した日鉱記念館がある。さらにもうひとつ、1939年に発足した同市は、来年当市と同じく80周年を迎える。仲良くできる下地はたくさんある。次に国民宿舎大城にからめて、②国民宿舎形態の施設は全国に100近くあるそうだが、冠に国民宿舎を表示ている所も7ヶ所ある。その街と交流することで、相互に宿泊客の拡大を目指すことも、また、それぞれ共通の課題、共通の悩みを検討する機会も得ることができるのではないか。次に③館山市、当市と全く同じ日、39年11月3日に誕生した千葉県の街である。④上越市(人口196千人の街)には「日本スキー発祥記念館」がある。当地の陸軍師団長長岡外史の功績にも触れているであろうと思うが。すでに上越市はスキーを教授してくれた軍人の故郷のオーストリアの街と姉妹都市の締結をしていると聞く。負けている。その他、⑥北海道芦別町(人口15千人)は星のふるまちを標榜しているし、⑦きつねの祭りをしているところは、岡谷市、宮城蔵王、柏崎市、大分姫島とある。⑧河津桜も笠戸ドッグの今治市も交流の対象になるかもしれない。

本から得た知識では友好都市は我が町の自慢、文化が自慢、自然が自慢、産業が自慢、歴史が自慢…そんな自慢、その街の特質が吸引力になるという。こんな知らぬ同士がひっつくと何か新しい芽が生まれてくる・・・そう思われないか。

もうひとつは外国との友好、姉妹都市の発想である。3月に発信された「下松市観光振興ビジョン」には最後の3ページに「広域化や国際化に対応した観光の促進」とある。これには様々なインバウンド誘致の思いが語られているが、肝心の外国人とどう接点つくりをするかという観点がないとみた。そこで、姉妹都市である。全国864市町村が1700の外国の街と姉妹提携していると聞く。当市は提携がない。これも例示をするが、①日立製作所に研修にきているフイリッピンの現役家族や帰国したOBとの縁は利用できないか。昔一時的に滞在した下松市が懐かしくないか。自分の子どもが学んだ日本一の工場を一度は訪問したいと思うフイリッピン人はいないか。②当市と同様百済の王族が渡ってきたという縁で人口6000人の宮崎県美郷町がブヨ邑と姉妹都市を結んでいる。また、大内氏の先祖が百済の国王であるという縁で山口市が、古墳の縁で熊本県和水町がそれぞれコンジュ市と姉妹都市を結んでいる。下松市が知らない間に百済伝説で3市町との姉妹都市が実現しているのである。日立製作所に関して。③イギリスの新幹線車両工場はどのような街にあるのだろうか、④イタリア財閥アフィンメカニカの車両部門を買収したと聞く、何かきっかけはないか。⑤バルクターミナルに運ばれるであろう石炭の故郷はオーストラリアのどんな街なのか。⑥星のふるまちを標榜したりFOX祭りをしている外国の街もあろう。

営業努力により、下松市に多大に貢献ができるインバウンドが可能なら、それに越したことはない。しかし、外国客を確実に呼び込むには上記のような誘致のための環境作りの仕組みが必要になりはしないか。知恵をしぼりたい。

さて、友好都市で何をやるか。いくらかの本を読んで得た知識を並べてみると、文化で交流、、スポーツで交流、音楽で交流、料理で交流、産業で交流、ホストファミリー宿泊、ホームステイでの交流、学生同士の交流、まつりの参加、・・・等。そこから何が生まれるか。子どもたちを中心に友好都市という接点がなければ知り得ない知識を得る、それぞれの催し物に幅がでる、そして一番は賑わい効果・・・それぞれの街にお金がおちること。新しい対象が生まれれば、それを受け入れるために商工会議所を主体に様々な接点つくりの工夫をする。それは釜石市との交流で実証済であろう。   

いずれにしても、無から有を生じさせる友好都市、姉妹都市を「賑わいの創出」のためのテーマとして検討をお願いしたいと提案する。

 

次に3市の協調に関して。

3市の協調が必要だと考える理屈はたくさんあるが、心情的な角度で2点指摘したい。ひとつ、日刊新周南記事から。3市の市職員のなかで他の2市に住んでいる割合は、周南市は11%、下松市17%、光市11%という。地元在住が常識と捉えていた市役所職員でさえこのような状況なら、周南3市に勤務する企業人が3市相互にどの程度入り乱れ交錯して居住しているのか考えてしまった。ふたつ、高校生議会での問いかけで、華陵高校では生徒の半分程度が他市から通っているイメージを持った。3市のすべての高校の相互の交錯は、どの程度であろうかと考えてしまう。下松市民が他市町に働きに出る、学校に行く率、逆に他の市町から職場や学校に来ている率はいずれも40%を超えている。3市の市民感情の中に3市の垣根がどれだけ存在するか。3市はボーダレス状況にあるといえないか。このような近隣3市のこれほどの人的な交錯がある例が日本中でどれほどあるであろうか。殊に3市の中央に位置する下松市には、他の2市以上に3市の同一性意識が高いと思われるのである。

すでに3市で協調しているものはたくさんある。観光事業、ごみ処理場、火葬場、周南ものづくりブランド、自治体クラウド、災害時の相互応援給水訓練・・・。 協調の対象は3つに分類されると考える。まず、(1)3市協調が効率化を呼ぶ、経費節減に結びつくもの。省くもの。次は、(2)3市協調で現在の仕組みよりより機能を発揮するもの。充実できること。さらに、(3)3市協調の仕組みでこそ新たな展開が期待できるもの。進化ができること。

まず、(1)省くという観点では、ごみ処理、火葬場ほかの従来思考である。  次に、(2)充実できるもの。まず、観光事業の協調。救急医療を含めた医療体制の協調。広域の鳥獣被害防止対策。希少難病者や障がい者への集中支援。消防相互応援体制。廃棄物の処理機能拡大。交通ネットワークの整備充実。      (3)は展開進化・・・これがポイントになる。栽培漁業センターのリニュアールを契機に漁業組合の提携と水産物のブランド化。3市全体に広げた広域地産地消物品の拡販と物産展の共同開催。スポーツ合宿の共同誘致。市民の医療データーを3市で一元管理するシステム。私は自治体クラウドによる実質的なシステム共通化が将来事務処理だけでなく、どんな展開進化をもたらすか大きい期待を持っている。

協調の最初の取り掛かりは従来思考の(1)の「省く」であろうが、しかし、三市の一体感のあふれた市民感情、25万人を超すボリューム、そして周南コンビナートのエネルギー・・・これらを合一することで、今までにない「賑わいを生む稼ぐ仕組み」を作るという観点がより重要になると考える。

立候補宣言

参考

1.主張したいこと・・・公約のようなもの

選挙を通じて『住みよさは 稼ぐことから 省くことから』を主張していきます。 

その論拠を4点。                             1は…国の財政が借金で“首が回らない”状況になっていること。よって国に頼れな   い…国からの仕送りである地方交付税や補助金に大きい期待ができなくなっているということ。                               2は…そんな流れの中で、多くの地方自治体は、加速度的に増加する福祉関連の出費に加え、地方創生と子育て負担によって、火の車状況におちいっていること。 3は…この環境下で、西日本のなかでは財政優等生(別紙のとおり国からの仕送り金=地方交付税は県内最低金額)であった我が下松市のふところ具合も、相次ぐ大型投資で財務バランスが悪化傾向にある…陰りがでてきているということ。           4は…その財務バランス改善のための重要なポインである、“市政が稼ぐ仕組み”が下松市においては貧弱であるということ。                       この4点です。

 

国や市に金がなくなれば、“何も手が打てない状況”に陥ります。        市民の安全や生活弱者の安心を確保できなくなります。            次世に重い負債と負担を背負わすことになります。

そこで「あったほうが良いけれど、なくても済むことは我慢しよう」という精神と「行政が自ら稼ぐ」という仕組みを下松市に求めて行くというのが私の主張であります。

企業経営のベースに『入りを図りて出ずるを制す』という戒めがあります。入りを図りて出ずを制す…この思考、手法が行政にどれだけ通用するかは…知恵をしぼって提案していくこと…このことを使命として議員生活を送りたいと考えます。

もうひとつ。                               私の正業(=青色申告をしている仕事)は「講演請負業」であります。4年間議員を経験し、行政の課題の優先順位、行政がもつ特殊性、行政マンの思考の限界…これらをいくらか語れるようになりました。                  市民の皆様に“判りやすい言葉で行政の現状を説明する”      …言い換えれば“市民が我慢し合わなければならない差し迫った事情を説明する”…そんな役割を果たすことを使命にしたいと思っております。

以上が私の“立候補宣言”です。他の議員さんのように、安全安心の街づくりを推進するとか、市民のニーズを吸い上げるとかが言えずに申し訳ありません。

以下、この主張の論拠をいくらか詳述します。長文ですから心に余裕のある方のみおつきあいいただけば結構です。・・・ここまでで結構です。

2.国の財政状況を憂う・・・私見です                     国の借金が1080兆円を超えたという報道があります。国内総生産比較においても世界№1の借金率と聞きます。高橋洋一は国には借金に見合う資産があるから問題ないと言いますし、三橋貴明(歳の離れた嫁さんをもらっていますね)はいわゆるインフレ税によって借金を帳消しにできると主張します。が、私はとても納得できない、主張に無理があると思います。参議院予算委員会で野党議員が「国の財政は終戦直後と同レベルの破綻状況といえないか」と追及していました。そこまでかどうかを分析する能力が私にはありませんが(その議員員にもなさそうでしたが)待ったなしの差し迫った状況であることには疑いがありません。しかし、その借金圧縮の対応…財政再建策が進んではいません。国の18年度予算の歳入額約100兆円のうち33兆円はまたも国債に頼っています。プライマリーバランスがどうこうといわれていますが、現状は借金の増加率が鈍化したという状況にとどまっています。

その中身をみると、福祉、防衛等の予算は削りようがない状況のなかで、教育費の無償化等の子育て予算が「人づくり革命」と表して増額されています。若者支援はイコール人口対策という側面からして、決して悪い話ではありませんが、こんな借金まみれのフトコロ状況の中では無理が生じてきます。しわ寄せは生活保護費の減額、地方交付税の圧縮と国が本来的に果たす役割の放棄に及んでいませんか。  中国新聞の「幼児教育無償化」に関する社説を紹介します(中国新聞の社説とはほとんど意見が合いませんが本文だけは賛同)。表題は「優先順位を間違えるな」とあり、最後は『幼児教育の無償化で先送りされた負担は、将来の子どもたちに重くのしかかる。大人はそれを忘れてはなるまい』と結ばれています。・・・重い気分になりませんか。

3.下松市の財政状況です                           下松市の財政は“西国(中四国九州)の優等生”と位置付けられます。     「財政力指数」という行政の収支バランスを示す指標があります。当市の0.87は県内では最良で、西国の210市に限っても福岡市、鳥栖市に続いて3番目になります(上位2市にはそれらしい理由がありますね)。良好な財政運営の理由は何か…突き詰めれば井川市政時代の堅実経営と、人口増をもたらす賑わいの創出の2点にしぼられると思います。                        地方交付税は行政の不足する運営資金を国が仕送りしてくれる制度ですが、下松市と他市の実績を比較すると下松市が際立って財政状況が良い、適格な表現に言い換えれば、他市の財政状況がまことに悲惨な状況にあるということを示しています。たとえば人件費、つまり固定費の市税収入に対するウエイト…当市は30%強ですが、県内のある市は100%を超えています。企業経営の観点からいえば、固定費が売上収入でカバーできない状況は論外なのですが、そんな市町もたくさんあるというのが実態なのです。

そんな下松市も大型投資が続いたことで財政バランスが悪化してきました。判りやすい実数で示すと別紙のとおり基金が減って、地方債が増えてきた、つまり、預金が減って借金が増えてきたということです。                 そんな中でも、他の街が安全対策として先進的な施策を打ち出せば、当市も追従しなければなりません。各市との“子育て競争”にも参加せざるを得ません。ではその財源はどこから…借金です。今に生きる市民の安全安心の充実のために、将来の世代に負担をかける…そんな仕組みにおちいいっているのです。

下松市は他の市町よりずっとマシな状況にあります。しかし、他の市町と同様、子どもたちの時代に負債を残す、負担を引き継ぐという悩み、課題につきまとわれているのです。                                

4.そこで対応策です                            私が3年前の2月、雪が舞い散る時期に訪れた夕張市の話をします。       夕張は炭鉱華やかし頃には人口12万人の“黄色いハンカチ”の街でありましたが、その後の閉山、観光事業の失敗により、今では9千人を割る全国唯一、国から「破綻認定」された落ちこぼれの街であります。                                                      

夕張の面積は周南市と同程度だが、小中学校はひとつしかない。家庭ごみは分別せず山に捨てて後で埋める。空き家対策…旧炭住アパートはあちこち空き家のままで放置されていてそんな問題意識ゼロ。図書館、総合病院なし。印鑑証明等の発行手数料500円(山口県内各市は200円)。道は修理の金が無くガタガタ。耐震対応はどうしているのか…気の毒で聞けなかった。防犯カメラは設置できないが犯罪は少ない。子育て対応なんかに手が回るわけがない。                                    

住民は最大の負担で最低の行政サービスを受けている、夕張は“日本の未来図”とまで揶揄されています。しかし、ホテルの若い娘さんもカレーそば屋のオヤジも「何が問題なのか?」という表情で平然と生活していて、話題は映画祭のことばかりでありました。夕張は憐れみ、蔑みを受けながらも、我慢してしたたかに生活しているのであります。

夕張で我慢できることは他市でも辛抱できる。夕張は憐憫の対象ではなく、その我慢を日本中が「学び習う」必要がありはしないか…これが私の訴えたいことです。確かに夕張には“致し方ない差し迫った事情”というものがある。しかし、今、国と地方の財政は夕張同様、“致し方ない差し迫った状況”にありはしませんか。夕張が辛抱していることを、全国の自治体が、市民が、習い真似る必要はありませんか。

一度の飛行で多額な費用のかかる“ドクターヘリ”、              地上より数倍の工事コストを必要とする“電柱の埋没化”、           各市町が競い合う“子育て合戦”、                      最近になって大問題化している“空き家家対策”、                  地震の確率など無関係に全国一律に対応している耐震化対応           ・・・『山の緑があふれている田舎の道路には“街路樹”は必要か』と講演で問いかけたら、仲良しの米沢園芸の会長から大叱られしました。                                      

今こそ「あった方が良いが無くても我慢できることはやめよう」という決意を行政も市民も共通認識とすべきではないでしょうか。

5.行政がぐ稼ぐという側面です                                                         行政の役目は市民の生活を“守り、防ぐ”という「安全安心な街づくり」につきるのでありましょう。しかし、これまで述べてきたように、財政に余裕がなくなると、その基本になる施策さえ実行できなくなる。各自治体は余裕のある財政運用の財源を生み出すために、国に依存するばかりでなく「行政自らが稼ぐ」ことを探って欲しいと思うのです。                                   重要になるのは、「行政に商売感覚を取り入れるのは邪道である」という忌避意識を排除し、「少々格好が悪いけれどグレーゾーンに踏み込む」という姿勢ではないかと思っております。

話しは少々それますし、多少過激な主張になりますが…「公営ギャンブル」という地方自治体が独占している“稼ぎ”があります。“市民の誰かを不幸にすることで成り立っている”こんな事業がまかり通るのなら、行政に恥ずかしい稼ぎというものは何もない、グレーな事業と躊躇するような事業はない…そう思われませんか。                                                                       自治体の資産を広告媒体として提供する。                  あらゆる施設の命名権を売る。                       市民課や税務課が持つ個人データーを問題がおこらないように工夫して利用する。自分の市に縁がある下松出身の市民を組織化してふるさと納税や郷土物産販売の仕組みを作る。                                   救急車や図書館等の利用者=受益を得た市民から善意の“喜捨” をいただく。                                      ・・・いくらでもアイデアはでてきます。                                                    

別表に市の稼ぎである「使用料+手数料収入額」(財産収入勘定は除く)を載せています。各市のバラツキが大きいなかで下松市は最低レベルにあります。しかし、今からの対応次第ではこれからの“のびしろ”が大きいとの解釈も可能かもしれません。提案していきます。                                                      

 

以上…よくここまでおつきあいいただきました。もっとお聴きになりたければ、私を講演に呼んでください。

 

6.最後に                                                            大城を利用いただきましたか。                       いろいろ批判の声も聞きますが、それをカバーする海と島と夕日、さらにその夕日の波光と頬をなでる海かぜがありますよ。                  あなたに・・・バルコニーに椅子をだして、焼酎の水割りを飲みながら「夕日が泣いている」「落陽」「瀬戸の花嫁」を口ずさむという至福な時間を持っていただきたいと思っています。                             その吉田拓郎の「落陽」の出だしは『しぼったばかりの夕日の赤が 水平線から もれている』・・・そのままなんですよ。