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6月議会の質問・下松市の人口が過去最多になったことに関して

17・6質問参考

人口が過去最多になったとの発表があった。

私は下松市に住んで30年。当市が過去、転々とした住居のうちで最も住みやすい街であるとの自覚をしており、この私の思いを人口が増えるということで証明してくれているようで嬉しい限りである。他市の方から「最多人口を更新した理由は何か」と問いかけられるたびに誇らしく受け止めているのは私だけではあるまい。また、人口増は何も手をくださずに生じた現象ではない。これまで打ってきた施策が正しかった、少なくとも多くの他市より的を得た対応をしてきたことの証左と思われて、これまで行政に関わった方々に敬意を表したい思い。          そこで、今回は(1)人口はどう増えたか、(2)増えた要因は何か、(3)現状の問題点は何かという3つの観点で私なりに人口の分析をしたいと考える。

別紙1の1は最近の人口推移を示している。この1年間の人口は476人増と顕著なものになっている。急増している大手工場向け外国人の増加数を差し引いた後の304人増という数字も、過去にないレベルではないか。世帯数も同様であり、私の計算では外国人を除いてもここ10年間で1900戸近い増加となっている。地価の下落に左右されなければ、固定資産税は1億円を超す増収が見込まれるていたはず。同様、市税対象市民の数も10年間で381人増加、単純計算すれば市民税4000万円強増収になる仕組みができたということであろう。

2は人口動態だが、自然増減は例年100人前後、死亡が上回る状況に変化がなく、出生と死亡を対比すれば全国並みの数値。しかし、山口県全体では出生に対して死亡が大きく上回っており悲惨といえる状況を示す。

3は5年間の地区別世帯の変動であるが、増加は末武、花岡に集中するというアンバランスを示している。業者からは周南市ほどではないが、住宅地、殊にマンション用地に適した土地が少なくなったという声を聞いた。

4は周南3市の中で下松市のみが周囲の人口を食っているような構図を示し、5は人口問題研究所の推計人口を良い方に裏切っていることを示す。

6以下は人口増加をもたらした要因を探ってみた。6の合計出生率の12年までの数値は圧倒的な県内一番。しかし、最近の1年間の出生数は550人前後であった5年前のレベルと比較すると2年間500人を割ってきており、新しい数値の発表が待たれる。

7では現状の世帯数に比較して、結婚の件数は県内1の数値、離婚数は県内5番目の低さ、よって結果として夫婦の増加数は県内一の水準になっており、出生率に直結していると思われる。

8と9はこれまでの結果、現在、下松市の若年比率や幼児の人口構成比が全国ベースや県全体と比べる圧倒的に高いことを示している。ただ、ここでは20歳を過ぎて若者の他市への流失度合が大きいことが窺える。

これは次の10の企業活動の停滞に要因があろう。5年間の事業所数も従業員数もいずれも県内他市比では減少率が低いが、全国ベースとは見劣りがする。下松市が人口動態で社会増になっているのは、働く場所があるというより、住みやすいという点にあるのかもしれない。

住宅着工数は世帯数から推し量ると県内1、それも他市を圧倒している。当市の住宅地としての魅力の高さを明確に示している。ただ、業者からは「良好宅地があればまだまだ下松市に流入する余地があるが、まとまった住宅用地がない」と聞く。殊に、マンション用地は品薄である。                    マンションに関して観てみると、ここ5年間で6棟できて室数は330戸、市外からの購入者が30%、一家平均2.5名と大胆に仮定すると約250名社会増加になったことになる。仮定の数字で確認のすべがないが、まず大きく相違してはいないであろう。                                                          現在、下松駅北に84室のマンションが計画されているが、マンション需要がいきわたるにしたがって、また、物件が駅に近くなるに従って市外からの購入者が増えるというのが業者の方のお話であった。84室の50%✖2.5人・・・このマンションで約100人の社会増が期待できるということになる          しかし、現在表面化しているマンションはこの1棟のみ、一時期の勢いがない。対応策は有効土地次第ということになる。

以上、人口増の内容とその要因らしきものを抽出して分析をしてみた。その内容と、大手や地元住宅関連業者から聴取したしたことを加えて私なりに疑問と思ったこと、今後の対応策として必要なことを列挙する。

1は外国人の対応である。人口の100人に1人もの外国国籍の方へ、皆様が住みやすい環境への配慮が必要になってこないか。

2は若年者が多い反動もあろうが、20歳を過ぎて他市への流出が目立つ。つなぎとめる何かを創ることはそう簡単なことではないが、住宅環境が整っている、言い換えれば住み良さのみに頼って社会増減を待つことばかりの施策で良いのかということ。

3は住宅地が末武、花岡に集中して周辺地とのバランスを欠いているという状況。また、土地が品薄なりつつあるということ。この「良好な住宅地の創造」という施策を行政が積極的に打っていく必要はないか。

4は出生者数が減少しているということ。08年から12年までは年間550人ぐらいあったものが、15年、16年は500人を切っている状況にある。婚活、出産、育児という流れの支援をこれまで以上に対応していくことに迫られている。

5は総花的であるが結局は住み良さを追求するということであろう。周南市三田川付近の道路が整備されれば、徳山駅への距離もますます近くなる、久米地区への商業施設の進出は、長期的には市内同業種との相乗効果を生まないか。利便度が高いという要素に加え、事故や犯罪が少ない、楽しいイベントが多い、自治会が機能している、そして住民の気質が良いとか、日本一の夕日が観られる環境とか、他市に例のない漁業振興施設としての栽培漁業センターのリニューアルが計画されている等の従来路線の充実が人口増に直結するものと思われる。

6はNO12に示している80歳以上の女性の増加である。5年間で80歳以上の女性人口が321人男性を上回ったということは、そのまま独居の女性世帯がそれだけ増えたということにならないか。当然様々なニーズが生まれ、それに対応していくことを余儀なくされる。覚悟と準備が必要になると考える。

最後は当市だけの問題ではなく全国的にはさらに深刻だと思えること。NO13の表、若者の男女比率において男性が高いこと。20歳未満の男性比率が女性を5%以上上回るというのはありえない数値といえないか。このままいけば、50歳時点で独身の割合が大雑把、男性20%、女性10%であるという全国の人口対策上の問題点をさらに難しくしていくと懸念する。

ともかく、今は下松市制最多人口を喜びたい。何か祝賀行事か記念行事を計画されていないか。今後は人口ビジョンに示されているとおり、減少トレンドは避けられないと考える。「あの時点が最多人口だったなあ」と思い起こすことができるような、また、子供たちに故郷の人口定住について、自らの住んでいる街に関して何かを印象づけるようなイベントは必要ないか。

6月議会の質問・タバコに関して

17・6質問参考

まず、タバコについて質問しようと思ったきっかけを申し上げる。この冬、職員食堂の前の喫煙場所で次長のお一人に声掛けした。寒い中でブルブル震えてタバコを吸っておられた。こんな場所でタバコを吸っていては、タバコを吸って体を壊し、寒さでさらに体を壊す。私は前々から極端な嫌煙風潮に疑問を感じていた。こんなことで良いのだろうか、喫煙者は必要以上に虐げられているのではないか、何とかしなくてはいけないのではないかとの思いに至ったわけである。

話しの前提として私の考える大方の方が賛同できる共通認識的なものを3点。  まず、受動喫煙の害を否定しているわけではない。私が行った200人アンケートによると「家族の前でも吸う」という方が、全喫煙者49人中6人おられた。これは、殊に子どもの側で常時喫煙するということは許せない行為、児童虐待と同等に批判されるべきものと思う。49人中6人のという数字を全国ベースに置き換えるとJT調査の数字を参照すれば約250万人の方が児童虐待まがいの行為を行っているということ。これは国をあげて追放しなければならない運動と思う。二番目に200人アンケートでタバコをやめたという44人中、42人までがやめて良かったと言っていること。やめるに越したことはないという受け止め方を、私はしている。しかしながら、3として喫煙者49人中39人はストレス解消の役にたっているとの認識であること。タバコの効用は無視できないものと思う。

いくつかの視点でタバコを考えたい。                    ます、タバコの健康被害について。 厚生書の2014年版のタバコ白書によれば、14年中、受動喫煙で24万人が病気になり、15千人が死亡している。タバコ害治療に3200億円余りの医療費がかかっており肺ガンや脳卒中になる確率は1.3倍増すとしている。また、能動喫煙による死亡者が年間13万人と推計されているとのことである。                                                                 受動喫煙とは1カ月の間で一回でもタバコの煙に接したケースをいうそうだが、そんな、つまり常時受動の場合と、時折の受動の違いはどの程度あるのであろうかと思ってしまう。                                     心理学者、梅原大吾から聞いた話。人は酒を飲むのをやめて、タバコを吸うのをやめて、受動喫煙を避けて、健康的な食生活を行い、毎日適度な運動を続けることで4年強長生きできる。一方、ストレスを貯めない、解消する努力を続けると、酒を飲もうと、タバコを吸おうと7.6年長生きできる…そんな主張であった。   この4年と7.6年との違い、タバコばかりが健康被害ではないという主張を皆様は納得されるか。納得されない方も多いと思う。同様、15千人の方が受動喫煙が原因で亡くなられた、少なくとも受動喫煙が主因で亡くなられたという厚生省発表を私は納得できずにいるのである。                                                                             

なぜ、今受動喫煙がこれほど問題になってきたのか不思議に思っている。まず、能動喫煙者について、戦後、昭和50年ごろまでは、男性のタバコ吸いは80%に達していたと聞く。その時代を思い出していただきたい。1.工場のばい煙は何のこだわりもなく容赦なく降りそそぐ  、2.食品添加物の規制もゆるく、期限表示もなく少々腐ってももったいないと食べる、3.アスベスト等の有害資材も知らなかったので平気であった  、4.サービス残業なんか問題視もされず、誰もが朝から晩までモーレツに働いていた、5.そんな中で、フィールターなしのタバコを吸ってなんとも思わなかった ・・・ その後4~50年、80%の能動喫煙の方は若くしてバタバタ早死にしてきたか。タバコが厚生省のいうように圧倒的な毒物であるのかどうか…タバコはほんとうに有毒なのか、ストレス解消効果という面とのバランスはどうなのか・・・国をあげて納得する答えをだしてて欲しいと思う。

2番目に、喫煙者を悪者視する世間の流れについて。                                               中国新聞の平井という論説委員は、受動喫煙防止対策が国会で進んでいないことに関連して「与党の国会議員がブレーキをかけているのがまったく理解しがたい、自民党がまとめたは厚労省案を大きく後退させるもので唖然とした」書いている。200人のアンケート中では「現状は甘い、もっと喫煙場所限って、煙が衣服まとわりつかない仕組みを作って欲しい」と強く主張された方が3人おられた。   しかし、私は、これらの自己主張に疑問を持つのである。           その平井論説委員が冒頭に書いている文章を紹介する。               父はヘビースモーカーだった。私は幼い頃よく「ピース」を近くのタバコ店に買いに行かされた。でも、店のおばちゃんに可愛がってもらったし、父は時々、ドーナツ型の煙を口からだしてくれて楽しかった・・・悠々とタバコをくもらす大黒柱である父親の膝の上に、安心しきって座っている幼子。日本中で観られた光景ではなかったか。断っておくが、この50歳を超えているとみられる論説委員が、幼児からの永年の受動喫煙で病気になったとはどこにも書いてない。         私はこのような流れのなかで、「おたがいさま」=寛容の精神が大事になると考える。私の行った200人アンケートでは、喫煙者の半分強が今の喫煙への差別の流れを致し方なしと容認し、遠慮しながらタバコを吸っている。また、タバコを吸わない人の半分は今のタバコ排除の風潮を行き過ぎだと感じている。日本人の美徳である「おたがいさま」の気持ちがあふれていると思わないか。                 私は国が嗜好品として認めている中で、また大人の20%が喫煙者という状況の中で、喫煙者の人権も守らねばならない、共生していく道をさぐることが重要だと考えている。                                                                       

3つめは国レベルの受動喫煙対応策で一言。                 分煙の適応が限られる中小の飲食店や宿泊施設は各店の選択を任せて良いのではと思う。店頭に「当店は禁煙です」「分煙です」「喫煙可です」と表示してお客様に選んでもらえれば良いのではないか。そんな機会だけで深刻な受動喫煙になるとは私は思えない。従業員の確保という要素を含めて、禁煙店舗と喫煙店舗とのどちらが生き残るかは、経済原則に委ねれば良いことで、今の時点で厚生省案のような規制をかけることは、業者の権利とそれ以上に利用者意志の尊重という観点で問題がないか。

4つめの視点。たばこ税収について。                    タバコ1本には60%以上の国税、地方税の税収があり、購入した市町に24%前後のたばこ税がおちるという点についての認識が薄い、200人アンケートにおいては30%程度の認知度合いであった。                   28年度、下松市では4兆円のたばこ税収入があった。大人一人あたりに換算すると山陽小野田市に続いて2番目という高位の状況にある。何もしなくてもこの数字(聞けば小野田も何もしていないそうである)。何かPRしてせめて山陽小野田市並みの一人当りのレベルを実現できれば今より20百万円の増収になる。    なお、タバコ税はそのままネット収入、管理や歳出事務に係る市の徴収事務負担はゼロなのである。こんな税は例が少ないのではないか。たばこ税の4億円は金額以上に価値が高い4億円になる。

最後の視点として行政が関わって欲しい4つ提案をする。           1は広報紙に「たばこ税の収入がこれほど多く、また徴収コストが低い」ということ、市外に出張、旅行に行く場合は買いだめをして欲しいことの2点を繰り返し市民の耳に届けることを行って欲しい。駅購買や笠戸島の観光施設にはタバコの種類が欠けることのないように備えてもらうように働きかけて欲しい…何か変わってこないか。

2は喫煙者税が払う全国ベースの購入額4兆円はJTだけでなくタバコの葉の製造業者、流通業者、全国63千店ある10%程度の販売マージン、そして60%を超える国税、県税、市町村税…国民が総出で負担している消費税と比較してその事務負担を比較しながら考えると、喫煙者の世の中への貢献度合いが無視できないと考える。喫煙者を支持する使命が行政側にありはしないか。喫煙擁護PRも必要ではないか。

3つめはタバコ関連業者の保護。コンビニでの販売業者も含めて小規模事業者ばかりであるが、島根、広島、山口の3県のタバコ販売組合連合会の加入業者数は、この10年間で7500軒から2800軒に3分の1に減少していると聞いた。3分の2はなくなったという事実。この10年間でこれほど激減した業種を私は知らない。

一方、下松市内に限っても、タバコという一商品の売上規模は約16億円、販売業者の利益は1億6千万円となる。市内でこれだけの販売市場をもつ商品がどの程度あろうか。中小企業の育成、振興を図るべき役割を担う行政が、この存在を無視して良いものか。タバコ忌避の流れはこのような面にしわ寄せがきていることを認識しても良いのではないか。

最後の4つめは行政が先頭にたっての分煙の推進策である。3点。

1.せめて公共施設だけは寒さに耐えられるきちんと整備された分煙室を作る必要がありはしないか。

2.もうひとつ、飲食店、宿泊施設等の分煙室設置に補助制度ができないか。店の外に灰皿だけを置いておくような対応では、お客様に選択されなくなる。整備された分煙室の設置は小規模業者の生き残り対策のひとつになる。「分煙室設置産業」という新たな事業が生まれるきっかけにもなる。

3.マンションやアパートのお隣喫煙対応は待ったなしではあるまいか。これは常時の受動喫煙と認定してもよい環境。なんとか隣同志で折り合いをつけてくれという状況で済むとは思えない。住宅業者に聞くと、ベランダにあらかじめ半坪程度の喫煙室を設置することは難しいらしい。そこで、入居後に簡易な喫煙コーナー(煙を吸い取る器具の設置)の設置のための行政からの補助ができないか。

以上3点、ほぼコストゼロで収入になるたばこ税収入の一部を使って、厚生省の言い分に添い、やや誇張した言い方をすれば、“命を削ってまで市町に貢献している喫煙者”対策として、行政はいくばくかの返礼をしても良いのではと考える。

以上、様々な面からタバコを論じてきた。キーワードは「おたがいさま」、共存ではなかろうか。