6月議会で「1万人規模のふるさと応援団の創設」を質問しました

以下は6月議会で質問した内容です。多くの方にアンケートをさせていただきました。助かりました。お礼を申し上げます。本提案、自分では、すぐにも対応していただければ効果充分と勝手に思っておりますが、当局側からはいつもどおり相手にしてもらえませんでした。しかし、めげずに繰り返します。
まず、「国民宿舎大城」の市が担って欲しい振興策について5つ提案します。
 
1.四季の夕日を写した大スクリーンの設置を                 期待はずれの観光地は「ツーリスト・トラップ」と呼ぶそうです。日本一の夕日を売り物にする大城のツーリストトラップは何か・・・訪れた日に雨や曇りで夕日が見えないことです。5月17日から1ヶ月間調べてみましたら、14日も夕日が見えない日がありました。折角来たのにという思いが残りませんか。そこで対応策として・・・見えない日には大スクリーンに真っ赤な夕日が沈むまでの1時間程度をビデオで放映する装置を設置しては如何でしょう。              こうすれば・・・「笠戸島の夕日はこんなに美しいのか」といくらかの満足が得られるでありましょう。
2.満室の際に市内の他の宿泊施設を紹介する仕組みを            宿泊希望者が、①ネットで大城の宿泊申し込みをする。②当日が満室の場合→他の市内のホテル紹介欄にアクセスできるようにする。③食事が要るか、要らないかを選択する。④要ればハイツ他の市内の旅館の、要らなければビジネスホテルの一覧表に移行する・・・そんな仕組みを作って欲しい。電話の予約受付けの場合も口頭で同様な対応をお願いしたいと思います。                   こうすれば・・・大城の存在を地域全体の浮揚につなげることができます。また、「大城から紹介を受けて泊まりにきました」と聞けば市内の宿泊業者の気持ちも和らぐというもです。
3.空き室の日には“損して得とれ”の方式を                 空気だけしか泊めない空いた部屋を生かそうというものです。         ①大城側が当日12時までに空き室一覧を星プラザの観光センターに掲示する。②それを見て当日宿泊を申し込んだ人は宿泊料金をたとえば1,000円にする。③ただし、夕食は料理スタッフの負担のないよう食堂で既存メニューを申し込む方式にする。                                 こうすれば・・・地域住民が喜ぶサービスになるし、大城側もたいした人件費増なしに、飲食代、お土産代等の売上げが期待できます。
4.タクシードライバーに観光協力隊としての要請を             タクシー会社の経営者に対して以下の要請をする。①おもてなし技術向上はもちろん、②市が作成した観光本をタクシーの中に常備してもらい、③かつ、その観光拠点の大まかな説明がドライバーにできるようにしてもらう。          こうすれば・・・観光客の満足度が高まる、観光スポットが活性化する。また、タクシー会社にとっても、お客様が「運転手さんのすすめる紅葉が見ごろの米泉湖を訪ねよう」と誘いに乗ってくれれば料金が増える、ビジネスになると考えます。
以上4つの提案、いずれも行政主導での大城支援および周辺施設の活性化策として対応いただきたいと考えます。

 

関連して本日の主要テーマ「1万人規模の「下松ふるさと応援団」の組織化についてです。                                 私は、2014年12月にも「千人規模のふるさと応援団の創設」について質問させていただきました。その後、「ふるさと住民票」なる組織を全国8つの市町が創設したとの報道がありました。同趣旨と受け止めました。
1.ふるさと応援団1万人に何を期待するか
①一番は団の会員に大城の利用をお願いすることです。会員数が1万人規模なら別表Ⅲのとおり年間15百万円前後の売上増が掘り起こせると考えます。      ②次にふるさと納税。これも1万人の会員のうち5%が応じてくれれば13百万円前後は可能になるのではないでしょうか。                   ③次に空き家対策。相談ルートができれば、たとえば市が業者へ仲介し、リフォームして中古住宅として販売するという展開も開けます。ふるさとに住宅を残した人は悩んでいると思います。私も悩んでいます。この応援団で確立したいものは、今までにない市に相談してくるという仕組みです。                ④次にUターン促進に役立たないかという観点です。県外に住む下松出身者の中には「事情が許せば下松に住みたい」という率はある程度潜在的にあると思います。この応援団を通じての投げかけで何人かの問い合わせがありはしないでしょうか。
以上、このふるさと応援団は、現在の当市の諸課題①~④の対応策になると思いますが、如何でしょうか。
2.この応援団組織を婚活対策に活用できないか
別表Ⅰは当市の20歳から44歳までの人口再生年齢の推移です。男女のバランスが狂ってきています。男性も減っていますが女性の減少が顕著です。異常な傾向を示していないでしょうか。そこで・・・アンバランスの男性544人は結婚するとしてどこから嫁さんをもらうのでしょうか。                 下松、周南の44才までの既婚者、200人にアンケートをした結果(別表Ⅱ)、7割は周南3市から嫁さんをもらっています。この流れどおりになれば、今後も下松市が周辺市の人口を食っていくばかりになりませんか。なんとか市外から、それも県外から、それも首都圏から嫁さんをもらう仕組みをつくらないと共食い状況になると危惧をもつのです。                          そこでこのふるさと応援団・・・県外に住む親御さんの中で、「娘を、孫を、姪を嫁がせるのなら郷土下松市の男性に」と思う人にアプローチできないでしょうか。①市役所内にふるさと応援団会員向けの結婚相談部署を設ける
②会員から申し出のあった市内男性の相手探しに市が指名した仲人が仲介する
③市内で行われる婚活パーティに県外の下松人が参加を希望すれば、市が交通費を負担してでも招待する
そんな仕組みであります。                         当市の余った男性の救済策は、この応援団ばかりではありませんか、智恵が必要になると思います。
 3.この組織を使って市やこの応援団に利益をもたらすという行政ビジネス的な仕組みにできないか
下松人を組織化したふるさと応援団は「ナローキャスティング」(聴きなれない言葉ですがほかに適当な言葉がないのでお許しください)、このナローキャスティング方式、つまり郷土の出身者という特定のターゲットに向かって、相手の心をひきつける特別な商売アプローチを可能にする、言い換えれば商売の市場として魅力があるという観点です。たとえばということで私が考えて20ばかりのアプローチをあげてみたいと思います。いずれも市内、あるいは県内の業者が応援団の会員に投げかけるという形です。羅列します。
①としてまず「ふるさとの産品を買いませんか」という常識的なアプローチです。単品売りだけでなく県外の下松人が婚礼の引き出物や満中陰のお返しに注文することはどうでしょう。「私のふるさとは長州下松です。私の郷土の産品を特に選んで贈ります」という思いを込めることができます。               ②「空き家のリフォーム、解体、売却等を任せてもらえませんか。③「空き家や所有不動産の査定をうけたまわりましょう」。④「田舎の土地にアパートを建てませんか」・・・これらは不動産業者が仕掛けていきやすいターゲットです。    さらに⑤「空き家の清掃や管理を引き受けます」。⑥「家の周りや田畑の草を刈りましょう」。⑦「空き家の骨董を買い受けましょう」。⑧「家の中の大型ごみや電気製品等一切合財の処分等を承りましょう」等もニーズが高いと考えます。   ⑨「田舎に墓地の購入の希望はありませんか」。⑩「墓地の掃除、管理はおまかせください」等はどうでしょう。                       以下は特殊なマッチングになるかもしれませんが、⑪「田畑をつけて売却希望の農家があります。帰って農業をしませんか」。⑫「技術がある方、田舎の企業に転職しませんか」。⑬婚活会社から「ふるさとの若者との婚活パーティに参加しませんか」。⑭「最後はふるさとで死にたいという方老人向け住宅を紹介します」と。 さらに特殊になりますが、⑮興信所が「恩人や友人、親戚の消息を調べます」。⑯新聞社が「地域新聞を1週間まとめて送ります」。⑰「地域の物品を都会で扱いたい方、事業相談にのります」。逆に、⑱「自分の事業をふるさとで展開したい人、相談にのります」。⑲金融会社が「ふるさとのファンドに投資したい方、仲介します」。⑳「子供や孫をふるさとの高校に入れたい方、学校から宿舎までお世話します」。
以上、20のアプローチ・・・商売機会はこれ以外にも多数あると思います。これらの成功報酬としては仲介マージンでありましょう。加えて、こんな仕組みはどうでしょう。アプローチする企業からの提案を冊子にする、そして応援団組織は提案掲載料として1社10万円程度を受け取る。これが200社あれば2千万円の収入になります。ついでながら、この冊子の名前は久しぶりに昔がよみがえるという意味を込めて「ふるさと玉手箱」と銘打ってはどうでしょうか。
従前、企業からはアプローチできなかった「郷土を愛する人に」への接点作りをこの組織が行うことで地元業者が潤う、市または応援団組織には金が入るという行政ビジネスの仕組みになります。
4.1万人規模の意義と募集の可能性を検証してみる
別表Ⅲにふるさと応援団の経済効果を試算しています。1万人でもこの程度です。千人ではこの10分の1にしかならず効果が薄すぎます。少なくとも行政ビジネスの魅力はなくなります。
それでは次に1万人集まるかという試算です。                まず別表Ⅳは県外にいる中学、高校を下松で過ごした下松人がどの程度存在するかという類推です。30組の家庭に聞いたアンケートから、自分の縁者(子供、兄弟、叔父叔母)の下松人が県外に居住している1家庭当りの人数を1.93人と割り出しました。僅か30人のアンケートですが、それぞれ自分の親族、家庭状況を振り返った時に、この数字にそう違和感がないと思います。          この1家庭当たりの県外居住者数を元に類推した全県外居住の下松人の数は約5万人になります。                              さらに、別表Ⅴに私なりの調査に基づき、5万人のうち、ふるさと応援団加入者見込み数34千人を割り出しました。                     この類推経緯は後段で詳しく話しますが、対象者34千人は数字が絶対でないことを承知の上で批判を恐れずにだした試算であります。             しかし、この元になる5万人という推計数字は自らが下松で育った下松人で県外在住者のみに限っています。ふるさと応援団の会員の対象を、自分は別土地で生まれ育ったが、下松人の親からいつも田舎話を聞かされて、下松市にふるさと意識がある、おい、めい、いとこなどや、以前、下松の企業に勤めていて下松に強い愛着を感じる人や、その子弟で子供の頃、一時的に下松の学校に通った人、さらに、下松にふるさと納税を行った人、県内他市のうち下関や宇部等離れた場所に住んでいる下松人・・・等を加えると対象は倍の10万人どころではなくなりましょう。  このような対象で1万人の募集でスタートするなら成功する可能性は高いのではありますまいか。
次に、募集の方法です。                                         ①市民課や固定資産課のデーターが利用できれば容易でしょうが、限界があるかもしれません、②高校の同窓会からアプローチする、③県人会にお願いする、等もありましょうが、市内の住民の方、一軒、一軒に紹介をお願いすることが、労力はかかりましょうが、近道かもしれません。
5.最後にこの会の維持、管理について
1万人規模となれば専従者が必要になりましょう。そのコストをどうして捻出するか。①ひとつはふるさと納税から、②ふたつめは物品販売の仲介マージンから、③みっつめは上述した行政ビジネス的な収入から。しかし、この組織が下松市に目に見える形で活性化、言い換えれば人口増という効果を生み出せば管理コストは考慮しなくても良いという結論もあるかもしれません。
募集も組織の維持もそう簡単ではないでしょう。できない理由をあげれば数多いと思います。しかし、展開次第ではこの組織が相当なエネルギーを発揮するようになると思います。ノートライ、ノーサクセスです。是非前向きなご検討を期待するものです。
参照・16・6